僕の45年間-1222011/05/28 19:38

 日本の新聞などで「尊厳死」という言葉が使われ始めたのはいつごろからでしょうか。癌の告知を患者にするべきかどうかなどと言う議論が盛んなころであったと思います。
 僕の推測ではホスピスhospiceという言葉が英国から輸入された同じ頃に、やはり英語の「death with dignity/dignified death」からの翻訳で使われるようになったのでないかと思っています。
 今でこそ日常的に使われている「尊厳死」と言う言葉ですが「尊厳」という日本語自体はあまり使われていないのではないかと思います。この言葉には場合によっては「品、品格」という意味も与えられています。日本語においてはむしろそっちの言葉が多く使われているような気がします。

 英語学校の仕事をやり始めたころある人に「店格」という言葉を教わりました。人格と同様それぞれの店には店格があるというお話でした。人格は多くの場合「character/ personality」が使われます。しかし、場合によっては「dignity as a human being」とするのが適当なこともあると思います。同様に「dignity as an English language school」と考え、30年余り、それを意識して仕事をしました。

 予断ですが「武士は食わねど高楊枝」の僕流の訳は「Samurai must not lose his dignity even if he faces desperate poverty or extreme hardship.直訳=侍は極貧や極度な困難に直面しても(侍としての)尊厳を失ってはならない」です。
 うっかりすると、たたけば出る「誇り」と勘違いをされるかもしれませんが別物だろうと思います。

 ルイさんは当時40歳くらいであったと思います。いつも真っ白なシェフの制服を着て、ビールのせいか赤ら顔で、僕の英語の練習台になってくれました。僕は彼のおかげで「手ぶらで日本に帰らなくてもいい」と思えるようになりました。それと同時にいつまでも皿洗いをしていては帰国のお金はたまらないと思いはじめました。


 写真は僕の好きなランチです。「ハム&チーズ オン トースト」。チーズのこげ具合が大事ですね。
 いつも半分くらい食べた後に「写真を・・」と気が付きます。どうしてなんでしょうね。
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