台所は生ごみで一杯で、虫が湧いている家2014/05/20 00:03

 政府は福島の除染作業が進んでいるといっています。しかし、僕は政府の言うことを信用していません。
 汚染された表土や作業員が着た使い捨ての防護服やマスクなどを袋に詰めて保管しているだけで、この世からなくなっているわけではありません。瓦屋根や雨どいを水で洗浄していますがその水がどこへ行くかを考えたら除染とは言えないと思うのです。場合によっては洗浄に使った水はトラックに積んであるタンクに回収されて、フィルターを通してろ過し、再度その水を洗浄のために使うこともあるようです。ここまではシステムが良くできていると思うのですが、そのフィルターは高濃度に汚染されています。その処理はどうするのでしょう。
 つまり、放射能物質を最終的に処理し、安全な状態にする方便はこの世にないのですから、永遠にいたちごっこをすることになります。それは原子炉から出るゴミ、いわゆる高レベル放射性廃棄物の処理方法がないと同じことです。いわば、家庭内のゴミを決められたごみの日に出して、ゴミ焼却炉で焼いて、結果、家の中は清潔になってさっぱりするという風にはいかないのです。
 いつまでたっても放射性物質で汚染されたモノは形を変えて、あっちこちに運ばれて、もしかしたら地中深くに埋められるかもしれません。しかし、それはやがて汚染された地下水となって人、動物、植物に影響を与えるのです。
 こんなことは原子力の専門家でなくても分かることです。昔から言われていますが、言い換えればトイレはなく、台所は生ごみで一杯で、虫が湧いている家に住んでいるようなものです。

 そんなことを考えながら、よくTVニュースで見かける茶や黒色の除染袋の耐用年数のことが気になりました。WEBでは「メディアインターナショナル株式会社」という製造元のHPがありました。実際、何社あるかは分かりませんが、この会社は福島の現場にも袋を提供しているように書かれています。
http://www.mediaint.co.jp/decontamination/#blackbag

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 「(前略)福島県をはじめとする被災地域における除染活動、復旧活動、公共事業で使用される廃棄物用容器は当初の一般型フレコン(ベージュ色)より、強度・耐候性のある黒色高耐候性フレコンバッグへの切換えが増加傾向にあり、今後現場では益々この黒色フレコンが主流になると思われます。
 上記クロス型黒色高耐候性フレコンバッグについても環境省「除染廃棄物関係ガイドライン」基準に適合した耐用年数3年タイプと耐用年数5年タイプを生産し、お客様のご希望に応じて納入コストを抑えた上でご提供させて頂たいております。
 (中略)具体的には耐候性能、耐水性能、防水性能試験及びJISZ1651相当の頂部吊上げ試験、圧縮/積重ね試験、落下衝撃試験を全て合格しております。」
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 僕は新たな疑問を持ちました。除染作業にこの袋が使われ始めて何年経過しているか分かりませんが、もし、耐用年数3年タイプが使われていたら、もうそろそろ交換の時期なのではないかと。WEBではすでに破損が始まっている袋があると書いているのもあります。

 僕には信じられないのでが、これらの一連の作業工程は、高等教育を受けた専門家が考えだし、一説には5兆円もかかるといわれる経費をかけて、第二次、第三次汚染物を作りだし、結果は元の木阿弥なのです。

コメント

_ 大坂忠 ― 2014/05/20 12:43

福島 (@nonn311)
2014/05/20 9:01

集めた危ない土を入れる
黒い袋
集めた危ない水を入れる
大きなタンク
見るたび
聞くたび
思うこと
どれだけ耐えられるのか
遮断できない危険なものを
集めて
入れて
終わり

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