「義男の空」=実在の小児脳神経外科医=2014/05/12 21:42

 私ども夫婦が心から敬愛する高橋義男小児脳神経外科医の半生を描いたドキュメンタリー漫画「義男の空」の八巻目が刊行になりました。
 下記のサイトの記事によると「重傷な水頭症や脳腫瘍、頭蓋骨外傷の子どもを38年に渡って治療してきた。全国から、わらをもつかむ思いの子どもとその家族から手術を依頼され、それに応えている。その数は1万人を越えた。」とあります。
北海道日刊スポーツ新聞社(2013年5月の記事)
http://www.northstyle.jp/features/detail.asp?id=245

<英語と高橋医師>
 僕が高橋医師と知り合ったのは20数年前のことです。当時僕が主宰していた英語学校に上下のジャージーにスニーカー、底が破れかけたスポーツバッグ姿で突如として現れて以来です。
 僕は或る日訊ねたことがあります。「先生、なんで英語会話の勉強をしたいんですか」と。一瞬考えた高橋医師は「オレさ、子供たちが大嫌いな治療を施して、きついリハビリを毎日やらせている。そこで考えたのさ。自分は何か嫌なことをしているのかって。オレはさ、この通りだから嫌いなことは嫌いだからやらないんだ。しかし、と思ってさ。オレにとって一番嫌なことって何だろうと。で、思い至ったのが英語の勉強さ。昔からこんないやな勉強はないと思っているから。まあ、子供たちばかりに嫌な目に合わせるのはどうかと思ってさ。」
 その日、レッスンが終わっての帰り際には、スポーツバッグの底に職員が差し出したガムテープをべたべた貼ってお帰りになりました。

<「にわとりクラブ」のこと>
 或る日、おしゃべりの中で高橋医師が、ご自分が主宰している「にわとりクラブ」のことを話題にしました。僕はてっきり鶏のことと思って聞いていたのですがどうも話の筋が見えませんでした。で、こんなことでした。
 『にわとりクラブ』の名称の意味は、「めんどくさいわ」「いやだわ」の「2つの(に)わ」を、また、「私にはできない」の「にわ」を取り除いて、障がい児だけではなく周りの大人たちも共に生きよう、ということでした。
 下記のHPにはこのように書いています。「(障がい児にとって)何が一番大切だと思いますか?それはスロープでもなく、エレベーターでもなく、『人が理解してくれること』だと私たちは思っています。」
http://homepage3.nifty.com/ikemaze-niwatoriclub/4.htm

 にわとりクラブ設立15周年記念のイベントが6/1(日)にチカホで開催されます。高橋義男先生がトークショーで登場します。
http://www.dybooks.jp/air_dive_blog/2014/05/15.html

「義男の空」はAmazon.comでも扱っています。
http://www.amazon.co.jp/dp/4907436017
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