アサヒカメラ1968年1月号-92013/01/11 22:55

 名取洋之助の「写真の読みかた」の目次後半に「組み写真の基礎技術」というのがあります。146ページに「=キャプションが読み方をきめる=写真をどう読むか。そのいとぐちをつけるのがキャプション(写真説明)です。したがって、同じ写真も説明のつけかたで、いろいろに読めます。」と説明をしています。

 そこで、掲載した写真にキャプションをつけてみたいと思います。
A
 大坂忠氏の写真展が大阪のキヤノンギャラリー梅田で開かれている。60歳を過ぎてからの初の個展である。あいにくの天気のせいか来場者が少なく、氏は残念そうであった。
B
 大坂忠氏の写真展が大阪のキヤノンギャラリー梅田で開かれている。60歳を過ぎてからの初の個展である。来場者はじっくりと一点一点の作品と対話をしている風に見受けられた。

 この写真は実際に僕の人生の初の個展会場で撮ったものです。その説明の文章はAもBも事実です。来場者数は天気に左右されました。また、多くの方々はじっくりと文章も読んでくださいました。

 僕がこの本を読んだのは大学1年生のころでした。具体的で生々しい実例を引用しての説明に感動し、同時にヨーロッパの状況も知ることができ、いつまでも記憶に残る本です。
 それにしては自分の本棚にあるのか、ないのかさえ覚えていないずぼらさにあきれていますが・・。
 初版本が世に出て、僕が初めて読んだ年から数えるとちょうど50年の節目でもありますから、もう一度読んでみようと思います。

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