映画 「ワレサ」2014/05/16 23:24

 久しぶりに札幌の名画座「キノ」で映画を観ました。「ワレサ 連帯の男」です。
http://walesa-movie.com/

 「1970年から1980年代のポーランドをはじめとする東ヨーロッパの国々は、ソ連邦の傘下、検閲や思想統制など社会的に束縛され、極めて厳しい状況にあった。その体制に対して、人々が自由のために闘い、未来のために議論し、力を合わせて抗したことを、ワイダ監督は映画に記して、後の世代に残そうとした。」と公式ホームページに書かれています。
 
 ポーランド共和国の第三共和制初代大統領のワレサのことですが、元々は造船所の電気技師です。ソ連邦が当時の東欧諸国を絶対的に支配し、言論の自由、結社の自由などがなかった時代です。

 僕の感覚からすればそれほど昔のことではありません。ワレサは1980年に「連帯」と呼ばれた独立自主管理労働組合の創設に参画し、10年という時間をかけて1990年の大統領選挙で当選し、国民が渇望していた自由化や民営化を実現しました。

 僕は、それまでの会社員の仕事を辞めて札幌駅前のそば屋の3階で英語学校を始めたばかりでした。起業をしたと言えども昼間の受講者は数人で、暇な時間がたくさんありました。そんな中、ポーランドのニュースが始終新聞やTV で報道され、僕は食い入るように「連帯」の動向を注視していました。連帯を意味するsolidarityを学んだのもその時でした。僕は35歳で、34年前のことでした。

○チェルノブイリ原子力発電所事故発生=1986年
○誰も夢想すらしなかったベルリンの壁が崩壊=1989年
○まさかと思われたソ連邦崩壊=1991年
○人類の夢、毛利衛がスペースシャトルで宇宙飛行=1992年

 35歳の、帳簿のつけ方さえおぼつかなかった、起業したばかりの僕は、これら一連のことを新聞で読みながら大いに勇気づけられていたことを思い出します。
 
 今日の日本においても様々な問題が起こっています。大きい小さいに関係なく、次世代が誇れる社会を築くには夢を持ち続けることだと、今日改めて思いました。
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<お時間があるときにでもお読みください>
●山村に出現した核ごみのピラミッド
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40690
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 映画が終わってから映画館の若い女性に「この映画のワレサを知っていますか」と訊いてみました。彼女は「学校の世界史で少しやりました」と。僕はチョットがっかりしました(笑)

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