日々・その3 ― 2012/02/04 22:01
当時、家には「アサヒグラフ」というグラフ雑誌が毎週届けられていました。これは写真で世界の様々な出来事を報道する週刊グラフ誌でした。アメリカの「ライフ」と同じようなものです。さすがライフを見ることはありませんでした。
玄関の引き戸を開けて「ちわ~、置いていきま~す」と言っていつもの本屋がこのアサヒグラフを玄関の上がり口において行くと家族の誰よりも先に僕が見ていたように記憶しています。座敷に腹ばいになってページを繰るときはインクの匂いに興奮をしたのを覚えています。無論、全てがモノクロの写真でした。それは僕が青森の家を出て東京へ行くまで、つまり中学校2年まで続きました。東京に出てからは少ない小遣いで買うだけの余裕はありませんでしたから本屋で立ち読みをする程度でした。
当然兄たちも「アサヒグラフ」を見ていたはずですが写真に興味を持ったという話は聞いた事がありません。同じ環境にいても興味の持ち方はそれぞれなものです。
写真:すすき野駅前通りでは雪まつりの氷像造りが盛んにおこなわれていました。
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