とりあえず2019/06/11 21:55

僕は幸いにもまだ、認知症になったときの感情は想像できません。が、その予備軍に属する者としての「やり直しということがもう脳裏をよぎらなくなる……。」という感情というか思い、或いは、最終宣告のようなものは実に重く、日々の生活の中で実感しています。
大きくは、人生のやり直しはもうあり得ないのです。小さくは多々あります。
今日はとりあえず、しばらく読んでいない本類をここに仕舞いましょう、という類の「とりあえず」は全く意味のないことでなのです。体力的にも精神的にもやり直しはあり得ません。
自分の老化を全く意識していなかった若いころのことです。ある高齢の美食家がこう言いました。「大坂さん、僕はね、僕の生涯であと何回食事ができるか、を意識しているんですよ。だからね、とりあえずの食事というのはもうしないと決心しているんです」と。

僕はとりあえず74年も生きのびてきました。結果的に、幸いにもやり直したいという思いは全くありません。ただただ、創造主なる神に感謝したいと思っています。

写真は朝日新聞朝刊 2019.6.11の記事です。

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