わたしは、ダニエル・ブレイク2019/05/17 21:30

 映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」を観ました。2017年イギリスの作品です。深い感動を覚えました。

 ケン・ローチ監督は世界で進む右傾化を憂う、と語っています。

https://realsound.jp/movie/2017/04/post-4694.html
「この物語は、日本の今、そして未来の姿かーー。現在公開中の映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』が、イギリス国民だけでなく、わたしたちの心にまで強く訴えかけるのはなぜか。わたしたちが劇中の人物たちとおなじように胸を痛めるのはなぜか。イギリスの福祉制度と貧困の実情を淡々と切り取った本作が我々日本人に与える意味は大きく、またイギリス国民とは出自や環境が必ずしも同じであるとは言えない人々にそのような思いを抱かせるのは、大きな理由がある」

「私は依頼人でも、
顧客でもユーザーでもない。
怠け者でも、たかり屋でも
物乞いでも泥棒でもない。
国民保険番号でもなくーー。
PCのエラー音でもない。
きちんと税金を払ってきた。
それを誇りに思っている。
地位の高いものには媚びないが
隣人には手を貸す。
施しは要らない。

私はダイエル・ブレイク。
人間だ。犬ではない。
当たり前の権利を要求する。
敬意ある態度というものを。

私はダイエル・ブレイク。
一人の市民だ。
それ以上でも以下でもない。
ありがとう」

"
"I am not a client, a customer, nor a service user.
I am not a shirker, a scrounger, a beggar, nor a thief.
I am not a national insurance number, nor a blip on a screen.
I paid my dues, never a penny short and proud to do so.
I don't tug the forelock, but look my neighbour in the eye.
I don't accept or seek charity.
My name is Daniel Blake, I am a man, not a dog.
As such, I demand my rights. I demand you treat me with respect.
I, Daniel Blake, am a citizen, nothing more, nothing less.
Thank you.

予告編
https://youtu.be/NE9QXcEWQaE
https://youtu.be/IpDrtV5-hNc

NETFLIX、あるいはTSUTAYAでどうぞ。

日本国憲法
第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

カジノ法案 衆院委可決2019/05/20 17:01

 僕は、昨日今日に始まったことではないのですが、政府がカタカタ語を多用して国民が理解を深めることをあえてさまたげる風潮に憤りを覚えています。
併せて、その官製の文書をそのまま使おうとする報道記者や編集者の見識の低さというか、都合主義に呆れています。

 最近気になっているの表現に「IR法案」という表現です。この法案は「カジノ法案」とも言われています。

Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B1%E5%90%88%E5%9E%8B%E3%83%AA%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%88

統合型リゾート(とうごうがたリゾート、英称:Integrated Resort、略称:IR)とは、国際会議場・展示施設などのMICE施設、ホテル、商業施設(ショッピングモール)、レストラン、劇場・映画館、アミューズメントパーク、スポーツ施設、温浴施設などと一体になった複合観光集客施設のこと。日本においては、地方自治体の申請に基づきカジノの併設を認める区域を指定して設置される予定である。

 政府の答弁を見るとこれは明らかに「カジノ奨励法案」です。僕の勝手な推察ですが、「カジノ奨励法案」であることを理解している有権者は反対しているのではないでしょうか。

東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201806/CK2018061602000160.html
<カジノ法案 衆院委可決 19日、本会議通過へ強行>
Q 政府・与党はなぜIRが必要と主張するの。
A 日本を訪れる外国人を増やし、観光産業などを活性化させることで、経済成長を図るとしている。首相は衆院内閣委で「地域振興、雇用創出などの大きな効果が見込まれる」と訴えた。

Q 依存症患者が増え、社会に害悪を及ぼす可能性があるなら、合法化しない方がいいんじゃないの。
A 政府・与党はIRにカジノがあれば「お金持ちの外国人が来日し、国内で多くのお金を使ってくれる」と期待している。懸念を払拭(ふっしょく)するため、日本人の利用には一定の制限を設ける。法案でIRは全国三カ所まで、日本人客の入場は週三回、月十回までとし、六千円の入場料を徴収することにした。

Q それで十分と言えるの。
A 首相は規制を「世界最高水準」と強調するが、野党は「依存症対策は不十分」と批判。海外での失敗例をもとにカジノが外国人観光客増につながるとの主張にも疑問を投げ掛けている。

加齢とともに2019/05/26 20:22

 僕は5月21日に検査入院をしました。
 年に1回程度は通常の血液検査にPSA検査を加えてもらっています。PSAは前立腺の状態を示す数値です。40を超えたら専門医に相談をするというのが指針のようです。あいにく3月の血液検査で50を超えていました。
 早速、総合病院で検査を受けました。エコー検査と前立腺MRI検査を受け、結果、ガンの可能性が2~30%と言われました。
https://www.zenritsusen.jp/diagnosis/index.html#sl-5th

 ということで先日、針生検を受けるために検査入院をしました。当初は2泊3日の予定でした。ところが、針生検を受けている最中に医師が僕の耳元でなにやら語っているのです。
 この針生検は下半身の麻酔で行われるため患者の意識は正常です。つまり、医師や看護師たちが僕の陰部を観察しながら話していることはすべて理解できるのです。
 
 手術室は、本来の天井が見えないくらいに様々な医療器械が設置されていました。併せて、僕が横たわっている手術台の周辺には何台もの大きなモニターが並べられていました。一見したところ、手術室というよりはハイテク機材の陳列室のようでした。
 
 医師は3名、看護師は2名いました。どなたも当然ですがマスクをしているので人相まではわかりません。しかし、いかにも若いという印象でした。勉強量の多い医学を学びながら、同時にこれらのハイテク機材を操る習熟訓練をもするというのは何歳まで可能なのだろうかなどと、天井の隙間が見えない天井を眺めながら考えていました。

 検査が始まってからどれくらいの時間が経ったのかわかりませんが、担当医が僕の耳元で言うのです。
 「大坂さん、前立腺の検査の途中、膀胱に異常なオデキを見つけました。それを削り出しました」と。

 写真は、この度お世話になった病院の泌尿器科病棟の朝食風景です。
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