ザ・ファミリー・オブ・マンThe Family of Man ― 2009/05/17 19:06
一人の写真家の作品ではなく二百人あまりの人々の作品をエドワード・スタイケンEdward Steichenというニューヨーク近代美術館の責任者が1冊の写真集に編集したものです。
人間の一生に起こるであろうさまざまな出来事、例えば出産、誕生から始まり学校に行き、恋をし、結婚をし、家族を作り、労働をし、失業し、食べるものが家の中になくなり、醜い戦争をし、愛する者を失い、病気と闘い、家族の死に直面するという人間の営み、喜怒哀楽を表現しています。
撮影者の目が実に温かいのです。撮影者もまた、これらの喜びを、悲しみを分かち合おうとしているのが良く分かるのです。
僕はこれを見たとき、興奮しました。気持ちが落ち着かなくなり、父の書斎の中で行ったりきたりしたのを記憶しています。そのとき、これこそ写真の力だと確信をしたのです。
言葉で表現されたのとは別の、見る者が自分の人生の場面場面を想いおこしながら、被写体の経験をなぞることが出来るのです。
下記のサイトで作品を見ることが出来ます。是非ご覧になってください。
http://images.google.com/images?hl=en&lr=lang_en&num=20&q=The+Family+of+Man&um=1&ie=UTF-8&ei=FekPSpbYKMeMkAWilPCjBA&sa=X&oi=image_result_group&resnum=4&ct=title
1955年にニューヨークニューヨーク近代美術館の25周年企画として開催された写真展で、1956年、日本橋高島屋でも開催されました。
写真集は今でも購入可能です。
コメント
_ 植田 ― 2010/09/07 18:25
_ 大坂忠 ― 2010/09/08 09:35
こんにちは。はじめまして。
書き込みを頂きありがとうございます。
>この写真集を超える新作を知りません。
すごく嬉しく思います。
僕は今でもときどき書棚から取り出して、若いときと同じような感動を覚えています。
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ユージンスミスの一枚 あれだけでも スゴイ!
でもこの写真集を超える新作を知りません。
ピューリツァー賞受賞の写真展も見ましたがいまいち