村上肥出夫展 梅野記念絵画館 ― 2016/04/15 22:45
http://www.umenokinen.com/index.html
僕が心から敬愛する村上肥出夫氏のことをいろいろとお教えくださる東京銀座の兜屋画廊の社長さんからご案内を頂戴しました。
僕の気持ちは・・お伺いしたいのですが今回は難しそうです。もし、関東の方で、この天才画家の仕事にご興味がありましたら是非、とお勧めしたく思います。
写真は今回の展の案内状です。その中の東御市梅野記念絵画館館長、佐藤修氏の文章の冒頭を紹介させてください。
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東御市梅野記念絵画館館長 佐藤修
「痛々しいほど鮮やかな絵」……作家•北方謙三氏が村上肥出夫の作品を評しての言葉です。
荒川の鉄橋の下に寝泊りする放浪生活をしていた画家は、 銀座で絵を売っているところを見出され下積み生活から逃れ出ます。堰を切ったように描き出した激しいタッチの厚塗りの油彩画こよって、村上肥出夫は一躍時代の寵児となっていきます。~~
1997年、画家が暮らしていた岐阜の住居兼アトリエが全焼しました。絵具もキャンバスも、2万刪こも及んだという蔵書も灰燼に帰したのです。
画家は燃え盛る炎と黒煙のなかに何を見たのでしょうか。失ったものはモノだけではなかったようです。アトリエを焼き尽くした炎は画家のなかの意欲と気力をも萎えしぼませてしまったのです。
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この北方謙三氏は2015.12.10の週刊新潮に下記のようにもお書きになっています。
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「十字路が見える」北方謙三 週刊新潮 2015.12.10
~~私の友人に、村上肥出夫という画家がいる。大学生のころ親しくなったが、十四、五歳は年長であった。会ったのは、神田駿河台下の、喫茶店であった。躰が臭い、むさくるしい親父だ、と私は思つた。むこうも、生意気な学生だ、と思っていただろう。躰が臭いのは風呂に入らないからだ、とあとで知つた。~~ その喫茶店のウェイトレスが好きらしい、と店のママから聞いて知つた。画家であることも知つた。襤褸のような服が、そう思うと恰好よく見えた。なんとなく、話すようになつた。眼差しに濁りがないのが、印象的だった。
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