解 体2012/11/19 19:01

 拙宅の周辺にはまだいくつか2階建の木造や木造モルタルの古屋が残っている一角があります。仕事場の前のもそのうちの一つです。窓から外を見るたびに、いつかは取り壊されてしまうのだろうなと思っていました。
 それがついに始まったのです。ベッドから出る前から何か騒がしいなと思っていましたら、数人の作業員がバリバリという音を立てながら屋根のトタン板をはがしていました。

 僕の散歩道の途中にある、特に木造の建物はすでに何枚も写真を撮っています。しかし、いつも思うのです。自分はどうしてこのような古い建物を撮りたくなるのだろうと。
 半ば廃墟のようなのもあります。また、しっかりと手入れがなされていて住人がいると思われる家もあります。どっちにしてもやはりカメラを向けてしまいます。場合によっては出直して時間帯や光の具合を変えて撮ることもあります。

 僕が生まれ育った家も木造でした。そのなつかしさ所以なのでしょうか。あるいは何十年も手入れがされて、世代から世代に渡って使い込まれた古道具や家具のように人のぬくもりを感じるからなのでしょうか。

 この一角には木造や木造モルタルの灯のともる家がまだ数軒あります。これからの冬場の厳しさを考えると安易なことは言えませんが・・、やはり時間の問題で消えてゆくのでしょうね。
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