写真展「195億円の雪・さっぽろ」 ― 2017/11/08 20:55
今回の写真は「195億円の雪・さっぽろ」という題です。一度は札幌を題材にした展ができるといいなと思って応募した作品です。多くは2007年から2017年の10年間に撮った雪の降る街・札幌です。雪がたくさん降っている都市風景でもあります。当初は夏の東京で展をやって多少でも涼風を提供しようかと思ったのですが・・。
題の「195億円の雪」は2016年度の札幌の除雪予算です。
僕は10:30~18:30内は毎日在廊する予定です。是非お出かけください。写真に限らず、いろいろとお話が出来ればこの上なくうれしく思います。
★大坂忠写真展開催日★
「195億円の雪・さっぽろ」
・会場:リコーイメージングスクエア新宿
東京・新宿センタービルMB
・期日:2018年1月24日(水)~2月5日(月)
・休業日:毎週火曜日 ほか
・但し、2月4日(日)はビルの臨時休館日
・時間:10:30~18:30
飯沢耕太郎 ― 2017/11/09 18:57
札幌のある写真団体が設立何年目かの記念事業の一環で飯沢耕太郎氏を札幌に招きました。氏は日本を代表する写真史の研究者です。合わせて、写真批評をも活発にやっているようです。
プログラムの中に氏によるポートフォリオレビューというのが組まれていました。
これはフランスで始まったことのようですが、撮影者が自分が選んだ批評家と20分間対面して、自分の作品を見てもらうこと、のようです。
希望者募集は4名と書かれていました。僕がそのことを知ったのは開催日の5日くらい前ですから、4名の枠はすでに埋まっているだろうと思いながら、申し込みをしてみました。何とレビューを受けられることになったのです。
写真を再開してまもなく、僕は「あなたの写真を拝見します(窓社)」の著者である安友志乃氏が主宰していた「講評会」に参加したことが有ります。生まれて初めて、わざわざ飛行機代を払って1泊して、安くはない参加費を払って参加したのです。
12年経った今も写真を撮っていられるのは、この渋谷の喫茶店地下で安友志乃氏との出会いが大きいと思っています。
さて、1日の午後はすぐにやってきました。僕は心臓ドキドキ、レビューの後は気力喪失になるだろうなと思いながら写真ファイルを持って出かけました。
飯沢氏は僕より10歳くらい若いなと思いながら(1954年生まれということが後で分かったのですが)席に着きました。僕は持参した妻のポートレイト40点ほどをお見せしました。この写真を持参したのにはわけがありました。
僕が一番多くの枚数を撮っているのが妻の写真です。いつかはしっかりと構成をして個展をしたいと思っているのです。しかし、どのような視点からまとめるのが良いのか、あるいは題材として不適切なのかもしれないという不安があって、批評をしてほしいと思ったのでした。
氏は大変気さくな方で、開口一番「ほー、面白い。僕はあるサロンの審査員をしていますが、これは合格ですね。あえて言えば写真の選択と構成に一工夫があれば、なお面白いと思います」と。
僕は、たった20分の面接でしたが疲労困ぱい。ポートフォリオレビューというのは、本当に疲れます。
参考までに。
氏は「写真集食堂 めぐたま」という活動をなさっています。数千冊の写真集を閲覧できる食堂を東京都渋谷区東3−2−7-1F 交通:恵比寿駅 徒歩7分 で主宰しています。
天井の記憶 ― 2017/11/10 17:11
昼休みなどにはドッジボールをやっているのが見えていました。そして、悔しい思いをしたものです。
先日、数か月ぶりに行事があって実家に帰えりました。そして、いつものように、当時とあまり変わらないこの座敷に坐って、天井をながめました。
家は昭和初期に建てられたようです。今は兄が東京から移り住んで家の保守をやっています。
この天井を、小学生の僕が熱を出しながらじーっとみて、その自然の模様からいろいろなことを想像して、そして、ウトウトとします。しばらくして目が覚めると決まって汗がいっぱい出ていました。熱のせいもあったかもしれませんが、大方は天井の模様のせいでした。夜になると昼間の夢のことを思い出し、尾ひれを自分でつけて、なお怖くなった記憶があります。
冬の暖房は大きめの火鉢だけでした。大きめの鉄瓶から湯気が上がっていました。
蟹工船(東京芸術座/当別演劇鑑賞会主宰) ― 2017/11/11 16:54
最後に芝居を観たのはいつだったか思い出せないくらい、久しぶりの観劇でした。
生身の役者たちの息遣いを感じることができる芝居は、映画とはまた違った感動を覚えました。
「蟹工船」は「青空文庫」で無料で読むことができます。
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待遇のことで不満をもった漁師たちがストライキを決行しました。その直後のことです。
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「感違いするなよ」吃りが笑い出した。「この、俺達の状態や立場、それに要求などを、士官達に詳しく説明して援助をうけたら、かえってこのストライキは有利に解決がつく。分りきったことだ」
外のものも、「それアそうだ」と同意した。
「我帝国の軍艦だ。俺達国民の味方だろう」
ーーーー略ーーーーー
「有無」を云わせない。「不届者」「不忠者」「露助の真似する売国奴」そう罵倒されて、代表の九人が銃剣を擬されたまま、駆逐艦に護送されてしまった。それは皆がワケが分らず、ぼんやり見とれている、その短い間だった。全く、有無を云わせなかった。一枚の新聞紙が燃えてしまうのを見ているより、他愛なかった。
――簡単に「片付いてしまった」
「俺達には、俺達しか、味方が無ねえんだな。始めて分った」
「帝国軍艦だなんて、大きな事を云ったって大金持の手先でねえか、国民の味方? おかしいや、糞喰らえだ!」
水兵達は万一を考えて、三日船にいた。その間中、上官連は、毎晩サロンで、監督達と一緒に酔払っていた。――「そんなものさ」
いくら漁夫達でも、今度という今度こそ、「誰が敵」であるか、そしてそれ等が(全く意外にも!)どういう風に、お互が繋がり合っているか、ということが身をもって知らされた。
SAPEURS(サプール/サップ) ― 2017/11/13 17:00
これはアフリカに位置するコンゴの1地方のことです。この地で特別なファッションを楽しみ、それを生きる哲学としている人々のことを指す崇高な名称です。
10月22日に札幌駅に隣接する大丸百貨店でその人々が被写体となっている写真展がありました。写真家名はSAP CHANOとなっていました。アメリカで活動している方のようです。
この展では、来場者の写真撮影は全面的に「可」と表示されていました。
僕はこの写真展の本来の目的と、撮影可のふたつのことを考えながら観てきました。
「撮影可」の意味は、長きに渡って戦を経験したコンゴの人々が強く平和を願っていることを広く知ってもらう方便として実行したのではないかと思います。合わせて、そのことによって被写体となってくれた人々の気持ちにも報いることができるとSAP CHANO氏は考えたのかもしれません。
ちなみに「サプール」で検索をするとたくさんの派生的にできたと思われるサイトを見つけることができます。また、僕自身もまた、こうして書かせてもらっているわけで、その分、サプール/サップの趣旨が広まっているのだろうと思います。
今なお内戦の続くアフリカコンゴで、90年以上続く独自文化が“サプール"であり、人々です。 世界最貧国の1つと言われる暮らしの中、1ヶ月の収入をはるかに上回る高額なブランドスーツ(中には輸入中古衣類)を身にまとい、街を練り歩く男女がファッションを通して平和のメッセージを発信しています。
サプール/サップの文化は、ただ着飾るのではなく「紳士であること」を重んじて行動し、武器を捨て、ファッションの靴音を響かせることで平和を願い、主張していくものです。
参考WEB:https://dmdepart.jp/sapeur/sapeur_photo.html
ただ今準備中 ― 2017/11/20 22:06
「健さんは撮影の合間に、山田洋次監督に『芸術ってなんですかねえ』と聞いてしまう。質問を受けて3日たってから、山田監督は答えた。
『ジャンルは違っていても、この作者がこれだけ頑張っているんだから、おれももっと頑張れるんじゃないか――そんな生きる勇気を与えることが芸術じゃないんですかねえ』
健さんは忘れないように太文字のペンで台本の裏にそっと、しかし一生懸命書いた。その紙切れを生涯、『お守り』のようにして財布に入れていた」
http://tadashi.asablo.jp/blog/2014/11/19/7497036
僕は誰かに、少しでも感動をしてもらえる写真を発表したいと思っています。そして、その感動が「今日は良い日だなァ、しっかり生きよう」という元気のもとになればいいなァという、大変おこがましい願望があります。
ここ数週間、心の中で山田洋次監督の言葉を唱えながら、1月の展のためのプリント作業をやっています。60点ほどを展示するのですが、思うような仕上がりにならず四苦八苦しています。
写真は会場の展示デザインです。いつもの、旭川のラボフューズ伊藤さんにお願いして考えて頂きました。
http://www.labofyus.com/
是非お出かけ下さい。僕は毎日会場でうろうろしています。
★大坂忠写真展「192億円の雪・さっぽろ」
リコーイメージング ペンタックスギャラリー新宿
東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービル
TEL 03-3348-2941
2018年1月24日(水)~2月5日(月)
火曜日は定休日・2月4日(日)はビルの臨時休館日
10:30~18:30 入場無料
2015年11月25日の記事 ― 2017/11/25 17:13
というわけでほっとしています。しかし、まだ終わりではありません。残っているのはA1のが6枚あります。これらは札幌のプリント業者に発注しますが、データーをよく見て大判のプリントに耐えられるかどうか、色調はどうか・・などなどモニターを見ながら調整をする仕事が残っています。
というわけで気分は大いに軽く、外の雪降りも何のその、です。
閑話休題
添付したのは2015年11月25日の日刊ゲンダイの記事です。つまり、2年前の記事なのです。
改めて、再度記事を読むと、唖然とします。この記事が今朝掲載されたのであると言っても誰も疑わず、「アベ政権は相変わらず野蛮だ!」という感想を持つだけだろうと思うからです。
皆さんも唖然としませんか。アベ政権は終わりにしてもらわないと息苦しくて、このままの雰囲気の中で僕の老後を終えるのかと思えば「ヤッテラレナイヨー」と叫びたくなるのです。
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投稿をしていただく場合には「僕の前は⇒大坂忠」と記入して頂けると助かります。
プリントの準備完了 ― 2017/11/30 19:48
夕方、外注していたA1サイズ6点を受け取りに札幌駅前へ。期待以上の仕上がりでした。店の女性に「凄い写真ですね」と言われて、気分上々でした(笑)
1月24日からの写真展のプリント準備作業を終えて、さっき、旭川の額縁屋さん・ラボフューズへ郵便で送りました。後は全てラボフューズ依存です。
今回は約60点の全てが札幌の雪のある風景です。カラーとモノクロを混ぜました。
1月の東京もそれなりに寒いと思うのですが、もっと寒くなって、会場で震える人が出現するかも(笑)
大坂忠写真展「192億円の雪・さっぽろ」
リコーイメージング ペンタックスギャラリー新宿
東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービル
TEL 03-3348-2941
2018年1月24日(水)~2月5日(月)
火曜日は定休日・2月4日(日)はビルの臨時休館日
10:30~18:30 入場無料
僕は毎日会場にいます。
お声を掛けて頂ければ嬉しいです。
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